新築戸建物件の失敗しない廊下の作り方とは?

憧れのマイホームを購入することとなり、家族全員でリビングやそれぞれの部屋についてあれこれ検討する時間は、いよいよマイホームの夢が現実になり、自分の希望やこだわりが形になるという幸せな時間です。

テレビや映画で見たおしゃれな家を想像して、自分らしさを盛り込んだ家が出来ていく感覚はとても素敵です。しかし本当に使い勝手が良いかどうかは、住んでみないとわかりません。

実は検討不足により失敗や後悔を感じる部分のひとつに、廊下があります。どんな点に注意すれば、快適で使いやすいものになるでしょうか。

 

廊下の幅はじっくり検討して決めよう

新築で戸建住宅を購入する場合は、多くは注文住宅もしくは分譲住宅や建売住宅で購入します。相続で譲り受けた土地に建てる場合もあれば、気に入った土地を購入してそこに住宅を建てることもありますが、いずれにしても限られた面積の中に、必要な住宅設備と部屋を配置する必要があります。

リビングやキッチンはできるだけ広く取りたいでしょうし、子供部屋もそれぞれに1部屋ずつ与えたいと思うでしょう。少しでも家族で過ごす部屋やキッチンやダイニングを広々とり、ストレスの無い快適な空間を作りたいと望むのは誰しも同じです。そしてつい後回しになり検討する時間も少なくなりがちなのが、廊下です。

部屋と部屋をつなぎ、ただ歩くためだけの通路であり、通れる程度の幅があれば良いと考えている人が多いと思いますが、意外ときちんと考えておかないと、生活を始めてから後悔する結果になりかねません。

基本的に廊下の幅は910,mmで設計されますが、設計図を見るとわかるように、これは両サイドの壁の中心から中心までの幅です。実際には壁の素材などの厚みを考慮すると、780mm程度の幅に仕上がります。

この幅は人が一人通るのには十分で、見た感じもさほど狭いと感じるほどではありません。家の床面積をどれだけ取れるかにもよりますが、780mmは最低限確保したい幅だと考えておきましょう。

人がひとり通るに問題なく、2人がすれ違う際は体を壁に寄せるなど、壁伝いに通れば問題ない780mmという幅ですが、仮に同居する家族に高齢の方や車いすを利用する可能性のある人がいる場合には、十分な幅とは言えません。

車イスを利用する人が元々家族にいる場合は、初めから広く設計するものですが、長く住んでいく内に健康状態が変わることは十分に考えられます。車いすは、介助用のもので520から570mm、自走用のものでは620から630mmの幅があります。

直進するだけなら全く問題ありませんが、車いすで部屋へと入る場合、方向を転換したい場合、また宅内用から屋外用の車いすに乗り換える場合、さらには車いすの横に介助者が立って補助をする場合、挙げればキリがありませんが780mmでは厳しい場面がたくさん想定できます。

また高齢の方や車いす以外も、小さな子供がいる場合にも、幅には注意してじっくり検討しましょう。子供の一人歩きをサポートするおもちゃ、また小さな子供が使うおもちゃの中には車や人形用のベビーカーなど車輪のついたものがたくさんあります。

廊下に割ける広さと将来の家族像などを考慮し、幅を決めていきましょう。

 

バリアフリー設備や手すりの設置は時期を考えよう

新築で住宅を購入する時は、長く生活し老後を迎えることも検討して、設計や室内設備を採用することでしょう。特に30代後半や40代という年齢でマイホームを購入した場合、夫婦の両親は高齢者と言われる年齢に達していることも多く、足腰が弱くなっている場合もあります。

両親と同居するため、また自分たちが高齢になった時のために家をバリアフリー対応にしたり、階段やトイレなどに手すりを設けたりと、安全に生活するための設備を予め検討しておくのは良いことです。

しかし本当に必要でないなら、邪魔になってしまうこともあるので注意が必要です。床をバリアフリーにしておくのは、小さな子供にとっても安全なので問題ありませんが、壁などの手すりをどうするかは設置する場所と時期を検討しましょう。

仮に今すぐに手すりを必要としている人がいないなら、階段や浴室、トイレなど最低限の場所にしておいても良いでしょう。階段は子供も大人も手すりがあることで安全性が増しますし、浴室やトイレなどは万が一体調が悪くなった場合にあると助かります。

しかし家中の廊下に手すりの設置を検討しているなら、実際に必要になってからでも遅くありません。もし家族の誰かが介護保険を申請できれば、自己負担額10%で設置ができるからです。一定の所得がある場合でも20%の自己負担額で設置可能なので、本当に今設置すべきかどうかをよく考えましょう。

普段使われることの無い手すりは、邪魔になることもある他、小さな子供のちょうど目線の高さにあって危険な場合もあります。また意外と埃がたまる場所にもなることもあります。

 

廊下こそ照明を真剣に考えるべき

家の中の照明の役割は、室内を明るく照らす以外にもインテリアの要素もあります。リビングにはちょっとしたシャンデリア風の照明でゴージャス感を出したり、デザイン性の高いダウンライトやスポットライトをつけたりして、自分らしさを演出する人も多いでしょう。

しかし廊下となると、あくまでも他の部屋への移動時に通る場所という感覚の人も多く、照明にまで気を使う人は少ないでしょう。リビングや寝室などの照明やインテリアにこだわるあまり、関心が低くなりがちですが、他の部屋やリビングに対してあまりにもシンプルな照明だと、生活を始めてから違和感を感じる原因になる他、無機質で事務的な印象さえ与えてしまいます。

もちろん廊下専用の照明というものが販売されている訳ではないので、それぞれの家の雰囲気や長さなどによって選べば良いのですが、家全体の雰囲気やコンセプトに沿った照明を選ぶようにしましょう。最近ではダウンライトを設置する家も多く、小さめのシャンデリアを選ぶ人もいます。

また部屋とは違い、閉鎖的で圧迫感が出やすい部分なので、そのあたりも考慮したデザインの照明を選びましょう。またある程度の距離がある場合は、照明も距離に合わせて複数設置するなど、一部分だけが明るくなるということの無いようにしましょう。

 

廊下の無い間取りにする際の注意点

夢のマイホームを建てるなら、寝室やキッチン、リビングにゆとりを持たせて、広々と快適に過ごしたいと思うものです。廊下は各部屋をつなぐ通路、できるだけ無くして、その分他の部屋を広くしたいと考える人は、思い切って無くしてしまうのもひとつの方法です。

廊下の無い間取りにするメリットは限られた面積を有効に活用できることです。実際には、各部屋をつなぐ通路にあたる部分をLDKとして家の中央部分に配することで実現できます。

LDKとしての機能と各部屋やキッチンなどへの移動スペースを兼ねることで、ひとつの空間としての間取りにすることができます。

その際に注意したいのは、先に紹介したようにLDKに移動スペースの機能を持たせる場合には、各部屋との境界があいまいになりがちな点です。そのため、通路を無くしたことで他の部屋を広く取れているにもかかわらず、何となく狭く感じる場合があるということです。

また各部屋にドアをつけないとリビングで過ごす人や、キッチンで作業をする家族の前を、しょっちゅう誰かが行き来することになります。常に家族の気配を感じられるメリットがある反面、落ち着かない場合もあることを覚えておきましょう。

また2階などは部屋と階段までの距離が近くなるため、小さな子供がいる場合には危険な場面もあります。各部屋には引き戸、鍵などを付けて安全対策をするようにしましょう。

まとめ

何となく移動や部屋をつなぐための場所という位置づけになりがちな廊下は、無駄なスペースと捉える人もいるでしょう。固定観念を捨て、ひとつの空間、部屋として捉える間取りにすることで、それまでの移動という機能以外にもデザインできる空間としての存在価値が生れます。

思い切って無くしてしまい、他の部屋を充実させるのもひとつのアイディアですが、固定概念にとらわれずに家族全員の共有スペースとして、空間作りを楽しんでみてはどうでしょうか。

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