新築戸建物件の理想的な階段とは?

階段は1階と2階をつなぐという機能以外にも、それぞれ違う生活スタイルを持つ家族の動線の一部として、重要な役割を持ちます。家のどこに配置するかで家の雰囲気も大きく変わります。

形や勾配、高さなども様々なタイプのものがあり、家の面積などによって理想的なタイプは異なります。長く生活し、高齢になった場合なども想定し、後悔しないために気を付けるべきこととはどのような点でしょうか。

 

階段の場所次第で大きく雰囲気を変えられる

階段は家の中のどこに配置するかで、雰囲気も動線も変わります。分譲住宅では玄関を入ってすぐの場所に配置され、下の空きスペースを収納庫して活用しているケースもありますが、注文住宅なら必ずしも玄関脇でなくても、リビング中央などに配置させ敢えて見せるのもいいでしょう。

実現したい家の雰囲気やテイストが決まっている場合には、その演出にも有効に使うことができます。例えば壁に沿って配置する場合、圧迫感を与えず安定した雰囲気にすることができます。狭小地などに家を建てる場合にも有効で、壁に沿わせることで空間を有効活用できるというメリットがあります。

次に家の中央に配置する場合は、リビングや家族の集まる場所にも近くなるので、アクセントとして家の中の表情を作るのに有効です。家族の行き来を近くで感じることもできるため、常に家族の気配を感じながら生活することができます。リビングにもキッチンにも近い位置に配置できるという点で、効率よく動ける間取りにもできます。また注文住宅なら好みの材質や色を取り入れることで、家のアイコン的な場所になりそうです。

家の隅に壁2面に沿って配置することも可能です。この場合は途中に踊場を設ける形になり、家の隅に配置できることで家の中をすっきりとした印象にまとめることができる他、下部を収納スペースとして活用することもできます。

 

スタンダードな直線階段のメリットとデメリット

階段の形にはいくつかの種類があり、直線タイプやコの字型やL字型に折れたタイプ、また螺旋型に配したものもありますが、注文住宅で建てる場合には完全に自分の好みで形を選ぶことができます。

1階と2階をつなぐ役割以外にも、家の中に表情を作ったり、家族の行き来がよく見える部分に配置することで動きのある雰囲気を作ったりもできます。中でも最もスタンダードな形の直線タイプは、面積の限られた土地に住宅を建てる場合や分譲、建売住宅などにも多く採用されています。

直線に配置するメリットは壁に沿わせて配置する場合も、中央部に配置する場合も比較的、家の中をすっきりとした雰囲気に見せることができます。壁に沿って配置した場合は、下の空きスペースを収納として利用することも可能です。家の中央やリビングの中央に配置すると、上階と下の階がひと続きになる印象になります。

一方で踊場が無いため、万が一踏み外した場合に、一番下まで一気に落ちてしまうデメリットがあります。また狭小住宅などスペースを有効に使いたい場合にもおすすめですが、勾配が急にならないように注意しましょう。

 

折れ階段や折り返し階段とは?

折れ階段は家の隅に配置する場合に採用することの多い形で、上から見るとL字型になります。途中に踊場を作るため、万一途中で踏み外したり転倒したりしても、影響を最小限に抑えられます。

踊場の代わりに踏面という三角形の段をいくつか設ける場合、その部分だけ踏みしめる面積が小さくなるため、安全面での注意が必要です。一方折り返すようにコの字型に配置したタイプもあります。L字型に配したものよりも広い踊場が必要になるため、設置するには広いスペースが必要になるため採用したい場合にはよく検討しましょう。

このタイプも途中に踊場があるため、転倒時も踊場で一度止まることができるという点では、比較的安全なタイプと言えます。しかし踊場を設けず、完全にコの字型に配置する場合は安全面には特段の配慮が必要でしょう。

どちらのタイプも下を収納スペースとして活用しやすいというメリットがあります。

 

螺旋階段をつける場合の注意点

螺旋階段の最たるメリットは少ない面積でも配置ができる点です。その名の通り螺旋状に配置し、マンションなどの避難用などにも採用されるように省スペースでの配置が可能なので、狭小住宅にもおすすめです。

見た目にもおしゃれな雰囲気を演出しやすく、家の隅だけでなく中央部分に配置してもアクセントになります。注意したい点は、踏面がすべて三角形になり、中央部に行くほど面積が小さくなる点です。

他のタイプよりも上り下りの際に注意が必要になるため、高齢の家族が同居している場合や小さな子供がいる家庭では、細心の注意を払うようにしましょう。

また入居する時や大型家具、家電の搬入、搬出をする際は幅によっては難しいケースもあります。よく検討した上で採用するとともに、2階には大きな窓を作り搬入や搬出をしやすくする工夫もしましょう。

 

手すりや勾配などは将来設計も考慮しよう

住宅の階段は、踏面という上り下りの際に踏む板の部分と、蹴り上げと呼ばれる1段の高さを決める部分、そして横幅の3つの要素で成り立ちます。

一般の住宅の場合「幅75センチ以上、踏面は15センチ以上、蹴り上げの高さは23センチ以下」という規定があります。これは最低限の長さですが、この通りのサイズだと足を乗せる面積も狭く、小さな子供や高齢の方が同居している場合には急です。

注文住宅の場合は、自分の好きな位置に好きなタイプのものを配置できます。一段の高さや幅も家の床面積に応じて決められるので、十分に安全面も考慮して決めるようにしましょう。

また建売住宅や分譲住宅の場合は、既に完成している物件を購入するため、配置されている場所や段差なども予め確認してから購入できます。直線タイプや急な勾配の場合、まだ子供が小さいと危険な状況が増えます。また長く住んで、いずれ高齢になり足腰が弱ることも想定して検討しましょう。

高齢になった場合には車いすの利用を余儀なくされることも十分に考えられます。手すりの設置やバリアフリー化は、後々でもできますが、段差や勾配を後から換えることはできません。人を上階へ運ぶエレベーターを設置することで解消することもできます。これらを踏まえた上で、形や位置等も決めると良いでしょう。

まとめ

新築物件を購入する際、階段の配置場所は意外と後回しになる部分ですが、間取りや家事動線やキッチンの場所次第で、家事の効率化が変わるのと同じように、どこに配置するかが家族全員の動きを決定づける要素のひとつになります。

1階に家族の集まる場所があり、2階にそれぞれの部屋や寝室、トイレなどを配置する間取りの家が多くありますが、階段をリビングの外に設けるのとリビングの内側に設けるのとでは、リビングの雰囲気も大きく変わります。

上階と下階をつなぐものとしてだけでなく、インテリアの一部として存在感を持たせるのも良いでしょう。踊場には自分のセンスを光らせるアイテムやお花を飾って楽しむのも素敵です。

安全面とデザイン性、オリジナリティを両立させ、家族全員が過ごしやすいマイホームを作りましょう。